彼女は不思議だった。
生まれた時からそこにあった巨大建造物を見ては
「これは何をするものだったんだろう。どうやって作ったんだろう」と。
でも誰も教えてはくれなかった。むしろ変わり者としてみられるだけだった。
「それなら自分で見つけてみせる!」
彼女はいろんな建造物を見て回った。
時は流れ、何にもわからないまま今夜の寝床を探す彼女はふと腰を下ろし、夜空を見上げた。
たくさんの星と流れ星、そして光り輝く月だった。
彼女は思った。
「あの建造物は綺麗な夜空を見るためのものだったりして…」
単純で浅はかな思いつきに笑ってしまう彼女だが、
そうだったらいいなとちょっと思うのだった。

2023.05.06 sat
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